【売却事例】柳川市吉原・再建築不可の一戸建てが利回り20%超で80万円成約|「先に貸してから売る」というプロの裏ワザ

「相続した実家を整理したい」というご相談から調査を進めたところ、再建築不可・敷地内に第三者名義の倉庫という二重の問題が発覚した物件です。

希望売却額は200万円でしたが、この状態では到底融資もつかず、買い手もつかない。そこで取った戦略が「先に賃貸で貸して入居実績を作ってから、投資家に一気に売る」という二段構えのスキームでした。最終的に表面利回り20%超という驚異的な数字で80万円の成約に至った経緯をお伝えします。

なお物件や売主の特定を避けるため、内容は特定できない範囲でのご紹介となります。画像は対象不動産とは関係ありません。


目次

物件・売主の概要

今回、売却のご相談を受けた物件の概要は以下のとおりです。

項目内容
所在エリア柳川市吉原(海寄りエリア)
物件種別戸建て
築年数平成元年築
売却価格80万円
売却期間賃貸募集約半年+投資家への売却活動
売却理由相続による資産整理
特記事項再建築不可・敷地内に第三者名義の倉庫あり

店長の独り言

「見る人が見ればわかることですが、我ながらよくこの条件で売却のご相談を引き受けたな、と思います。聞けば、売主様もどうやら何社にも売却活動を断られたようです。」

売却に向けての困難|何がネックだったか

調査で発覚した「再建築不可」という致命的な制約

相続による資産整理のご相談を受け、現地と権利関係を調査したところ、接道が2m未満であることが判明しました。建築基準法上、敷地が道路に2m以上接していなければ建て替えができません。つまりこの物件は「再建築不可」という、不動産取引で最も嫌われる条件を抱えていました。

再建築不可の物件は金融機関の融資の対象外になることがほとんどです。住宅ローンを組んで購入したいという一般の買主への販売活動という選択肢は、この時点で早くもなくなってしまいました。

さらに発覚した「敷地内の第三者名義の倉庫」

調査を進める中で、さらに厄介な事実が見つかりました。敷地内に第三者名義の倉庫が建っていたのです。土地と建物は売主様の名義であっても、その敷地の一部に他人名義の建物が存在するという複雑な権利関係でした。

このままでは売却どころか、買主に引き渡すこと自体が困難です。再建築不可という制約に加えて、権利関係の整理という二重の課題が重なりました。

店長の独り言

「希望額200万円とお聞きしたとき、率直に言って厳しいと思いました。再建築不可だけでも買い手探しは難航するのに、敷地内に第三者名義の倉庫まである。

普通に売りに出しても、まず問い合わせすら来ない物件です。ただ平成元年築でまだ十分使える状態だったのが、唯一の希望でした。」

どう解決したか|「先に貸してから売る」という二段構えのスキーム

第一段階:賃貸で入居実績を作る

融資がつかない・買主が見つからないという八方塞がりの状況で取った戦略が「賃貸での募集」でした。再建築不可の物件であっても、住むこと自体に問題はありません。賃貸であれば住宅ローンの融資という制約を受けないため、入居希望者を見つけることができます。

柳川市吉原という海寄りのエリア特性もあり、入居者の決定までに約半年を要しました。しかし最終的に入居が決まり、「実際に家賃収入が発生している物件」という実績を作ることができました。

第二段階:投資家への販売|「入居中」という実績が決め手に

入居が決まったタイミングで、一気に投資家向けの販売活動を開始しました。これが今回のスキームの核心です。

一般の実需層(自分で住むために買う人)にとって再建築不可物件は敬遠材料ですが、投資家にとっては「すでに入居者がついていて家賃収入が発生している」という事実そのものが最大の魅力になります。空室リスクのない状態で物件を提示できたため、販売開始から成約まではあっという間でした。

最終的にリフォーム費用は買主負担、契約不適合責任は免責という条件で80万円での成約となりました。表面利回りは工事費用を含めても20%を超える水準です。一般的な不動産投資の利回りが4〜8%程度、郊外でもよくて15%程度であることを考えると、突出した数字でした。

店長の独り言

「不動産投資をやりたいと考える人は多いですが、初期費用の大きさで頓挫するケースがほとんどです。今回のような郊外のまだ使える家を安価に取得できれば、初期費用のハードルを大きく下げられます。

利回り20%超という数字を見せれば、投資家からすれば買わない理由はありません。事実、この案件は社員すら「私が買いたい」というほどの人気案件でした。」

倉庫問題の解決——所有者を探し出して権利を整理

敷地内にあった第三者名義の倉庫についても並行して対応しました。所有者を探し出し、直接交渉のうえで「お好きにしてください」という形で所有権を移転していただきました。これにより権利関係がクリアになり、スムーズな引き渡しが実現しました。


このスキームが「真似できない」理由

賃貸・売買・管理を一社で持つからこそ実現できる

このスキームのツボは「賃貸で実績を作ってから投資家に売る」という発想そのものよりも、それを一社で完結できる体制にあります。賃貸の募集力・管理のノウハウ・投資家とのネットワークという3つの機能がバラバラの会社では、このスピード感と一貫性は実現できません。

さらに重要なのは「一社で3部署を持っていても、部署間の連携がなければ意味がない」という点です。賃貸部門が入居を決めても、その情報が売買部門に共有されなければ投資家への販売タイミングを逃します。組織として情報が横断的に動く体制があって初めて、このスキームはうまく動き出すのです。

隣地を巻き込んだ将来的なアプローチ

この物件は今回の取引で完結したわけではありません。隣地所有者への声がけも並行して行っています。将来的に区画を少しずつ広げて、まとめて再建築可能な規模にしてから処分するという長期的な戦略を見据えています。

「みんなが住宅ローンを組んで物件を購入したいわけではない」という前提に立つことで、今回のような再建築不可物件にも出口が見えてきます。

この事例から見える柳川市エリアの売却の現実

再建築不可・権利関係が複雑な物件であっても、「誰に売るか」ではなく「どういう状態で見せるか」という発想の転換で出口が見つかることがあります。実需層に売れない物件でも、投資家にとっては魅力的な数字に化けることがあるという好例です。


柳川市で同じような状況でお悩みの方へ

再建築不可と言われた・敷地内に他人名義の建物がある・相続した実家の権利関係が複雑、そのような福岡県南部エリア(柳川市、みやま市、筑後市、八女市)の方は、ぜひ一度ご相談ください。一般的な売却ルートが閉ざされていても、賃貸・売買・管理を一体で扱う当社だからこそ見つけられる出口があります。査定・相談は無料です。

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の記事を書いた人:不動産会社店長

業界歴20年以上の現役店長。現場の第一線で培った知見を活かし、大手不動産メディアにて累計100本以上の専門記事を執筆中。 業界の表も裏も知り尽くした「不動産のプロ」として、不動産会社の不都合な真実を伝えます。

不動産・建築の専門家として、以下の大手メディアにて2026年現在も継続的に執筆・監修を行っています。

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