賃貸物件で騒音トラブルに遭わない方法と回避する方法

賃貸物件に住んでいると、様々なトラブルに巻き込まれることがあります。
賃貸物件は多くの方々が共同生活を営むため、トラブルの発生は必然的ともいえます。

とりわけ、共同生活によくあるのが騒音トラブルです。

騒音トラブルは、音に対する認識が一人一人で異なることため、悪意なく周りの方々に迷惑をかけている、ということも考えられます。
ここでは、音に関するトラブルには、どのようなものがあるのかについて説明いたします。

また、それを賃貸物件でどのように回避することができるのかについても、記載しますのでぜひチェックしてみてください。

この記事はこんな方にオススメ!!
騒音トラブルでお困りの方
・引越しの段階で、騒音の起こりにくい部屋を探したい方
騒音の原因を知りたい方

目次

賃貸物件での音に関するトラブル

では、賃貸物件で音に関するトラブルとは、どのようなものがあるのでしょうか。

まずはその音に関するトラブルを説明してします。 騒音トラブルの中身は、概ね以下のように分類されます。

生活音に関するトラブル

賃貸物件で音に関するトラブルで最も多いのは生活音に関するトラブルです。
最近は24時間営業のお店も増えてまいりましたし、夜勤という勤務形態も珍しくはありません。

また、賃貸物件の構造や階数によっても音の伝わり方は異なりますし、家族構成によっても変動するものです。
中にはペットを飼育している方々もいらっしゃるでしょう。

ではどのようなものが生活音に関するトラブルとして発生するのでしょうか。

もう少し具体的にみていきたいと思います。

生活音に関するトラブルの種類

ドアや戸を閉める音や、足音が気になって眠れない、そんな経験はないでしょうか。
また、話し声や音楽が聞こえてきて、なんだか落ち着かないということもあるかもしれません。
生活音に関するトラブルが騒音トラブルの代表格といえるでしょう。

このトラブルが発生する要因として以下のようなものが考えられます。

原因① 音に関する認識の違い

自分は音を出しているという認識がないものの、聞こえる側からすると気になってしまうパターンです。
これは今までの生活環境と性格の違いが最も大きな原因といえるでしょう。
昨今の建築技術の発展は目覚ましいものがありますが、それでもやはりドアの開閉音や話し声は、ある程度はお隣のお部屋に届いてしまうものです。

この原因の厄介なところは、音に関する認識が人によって異なるというところです。
ある人はその生活音が全く気にならないが、別の人は気になってしまう、という個人差があるという部分です。

原因② 生活サイクルの違い

夜勤の方であれば、日中に休まれることがほとんどといえます。
その場合、日中に休まれている方からしますと、日中の生活音は騒音として捉えることになりトラブルが発生するという構造です。

生活サイクルの違いはもはや改善は不可能ですので、お互いの配慮と理解をもとに解決することしかできません。

原因③ 深夜に騒いでいる

たまには友人などを誘って飲み明かしたい、そういうこともあるでしょう。

しかし、賃貸物件でこれをされた日には、隣のお部屋の人は眠れるわけはありません。
若い方や初めて一人暮らしをする方々が多く起こしてしまうトラブルといえるでしょう。

また、学生と社会人が混在して住まわれている賃貸物件でよく発生しているように思われます。
節度とライフスタイルの違いによって引き起こされるトラブルです。

賃貸物件の構造に関するトラブル

騒音は全て人が原因で発生するものではありません。 賃貸物件の構造や、特定の場所によって発生する騒音もあります。 具体的にどのようなものが該当するのか、チェックしてみましょう。

賃貸物件の構造に関するトラブルの種類

夜中に冷蔵庫が急にブーンと鳴り出してびっくりした、そんな経験はないでしょうか。 また、夜中に時計の秒針が気になるなんていうことも。 これらはお部屋の中で起こることですが、賃貸物件という大きな枠組みの中では、同じようなことが建物全体で起こります。 建物によって引き起こされる騒音トラブルの種類を具体的にみていきましょう。

原因① 建物設備が発する音

エレベーターに面しているお部屋の場合、エレベーターが動くたびにモーター音が聞こえたりすることがあります。
また、お部屋によっては、エレベーター内の自動音声が聞こえてしまうことも考えられます。

エレベーターは、屋上にモーターが設置されており、昇降の際にはモーターを利用してロープでかごを上下させる装置です。
つまり、エレベーターは作動させると機械音が発生しますので、無音ということはありえないため、何かしらの騒音が発生することは必然といえます。

エレベーターに面しているお部屋にお住いの場合は、このような騒音や振動が発生する可能性があることをご理解ください。

原因② 水を流す音

集合住宅では、あるお部屋で水を流すと、その流水音が聞こえることがあります。
たまに、キッチンから何もしていないのにポコポコ音が鳴り、排水溝の蓋が浮くように動くことなどを経験したことはないでしょうか?

これは、縦に繋がっている1本の排水管を、賃貸物件の縦割りのお部屋で共同使用しているために発生するものです。

構造上やむを得ず発生するものではありますが、意外とこういったことが気になるものです。

原因③ 上水の供給によって発生する音

賃貸物件では上層階に水を供給するために様々な装置が導入されています。

以前は建物の1階と屋上に水槽を設置する方法が主流でした。 最近では、ある部屋で蛇口を捻ると、水道管内の水に圧力をかけて、水を送る方法が主流になっています。 この水に圧力をかけて送る装置(ブースターポンプといいます)が作動する際の作動音が聞こえるということがあります。

原因④ そもそも木造などで防音性が低い

木造の物件などでは、そもそも気密性が低いことから、建物自体が有する防音性能が低いという特徴があります。

建築コストも安いですから、家賃も安いというメリットがありますが、騒音トラブルという点においては、発生しやすいといえるでしょう。 イメージとしてですが、木造 < 鉄骨造 < 鉄筋コンクリート造 の順で防音性能が高くなるとお考え下さい。

賃貸物件での音に関するトラブルへの対策

様々な原因で様々な騒音トラブルが発生することがわかりました。 では、どのようにすれば賃貸物件で騒音トラブルを回避することができるのでしょうか。 また、実際に騒音トラブルが発生したときは、どのような対策をとればよいのでしょうか。 具体的な回避と対策の方法についてご説明いたします。

お部屋探しでチェックするポイント

賃貸物件を今から探そうとしている人は、以下のポイントに気をつけてお部屋を内覧してみてください。 それだけでも、騒音トラブルはかなりの確率で回避できます。

チェックポイント① エレベーターに接していない角部屋であること

騒音が出る原因は、人と建物であることをご説明いたしました。 騒音源と離れたお部屋であれば、当然に騒音トラブルが発生する確率を下げることができます。 エレベーターに近いお部屋であると、玄関前の廊下に多数の人が通行することになります。 また、エレベーターの機械音や操作音がお部屋に聞こえてくる可能性も否定できません。 ほか、根本的に角部屋であれば、左右どちらかはお部屋に面していないということですので、人的な騒音トラブルの発生確率が単純に減少することになります。 角部屋にはこのようなメリットが発生しますので、中部屋と比較して家賃が高くなる傾向がありますが、騒音に悩む確率が下がるということであれば検討されてみてはいかがでしょうか。

チェックポイント② 上層階であること

低層階であれば、上層階の方々が利用した排水が通る回数も当然に多くなります。 また、最上階であれば上に誰も住んでいないことになりますので、生活音が聞こえてくることはまずありません。 著者の経験上、騒音トラブルは上層階よりも低層階で発生することが多いです。 また、新築を一斉募集する場合、賃貸物件であっても分譲マンションであっても、最上階や角部屋から申し込みが入ることがほとんどです。 一般に最上階や角部屋が人気となる要因は、このような部分からも明白です。 共同生活の環境が、賃貸物件内で優劣がつくことを考えると、妥当な結果ではないでしょうか。

チェックポイント③ 複数回内覧をして、時間帯による音の変化を確認する

おそらくお部屋を確認されるのは、1回だけというのがほとんどではないでしょうか。 可能であれば、時間帯を変えて2回から3回は確認したいところです。 日曜日の昼間にほとんどの住民の方が在宅されているとは考えにくいです。 可能であれば平日の夕方から夜にかけての、帰宅が想定される時間帯に現地を確認してみましょう。 生活音が頻繁に起こる時間帯に、どのような音が聞こえるのかを確認することで、騒音トラブルを事前に回避することができます。

騒音トラブルが発生したときの対応策

では、賃貸物件にお住いの方が騒音トラブルに見舞われたときは、どのような対策をとればよいのでしょか。

対応策① まずは管理会社か家主さんに相談する

管理会社や家主さんにまずは相談と報告をしてください。

間違っても、直接文句を言いにいくことはしてはいけません。 騒音トラブルは個人によってその認識に差があることが、問題の根本に存在しています。 ついては、認識のない人に対して注意を直接するということは効果的ではなく、むしろ反感を買うということになってしまいます。

言い方を変えれば、ありのままの現状を第三者に相談することが大切です。 管理会社であれば、申告者が自分であるということを隠して対応してくれるなどの配慮をしてくれますので、逆恨みの心配もありません。

あまりにもひどい場合は警察への通報ということも考えられます。 しかしながら、これは最後の手段とお考え下さい。 まずは、管理会社に相談し、対応を協議することを優先するようにしましょう。 書面での注意喚起や、口頭注意など、状況に応じた対応をしてくれることが一般的です。 逆ギレなどの感情的な行動はさらなるトラブルに発展しかねませんので、絶対にやめましょう。

対応策② 防音対策を施す

騒音は自分が音を出す加害者になるかもしれませんし、被害者になるかもしれません。 そのため、自分のお部屋の中でできる防音対策を施すことも重要です。

足音などは、床面に防音性能のあるマットを敷くことでかなり音や振動の伝わりを軽減させることができます。 これは防音対策のみならず、傷がつかなくなることで、退去時の請求を回避できるという副産物もあります。 また、室内ドアやサッシ面には隙間テープや遮音テープを貼ることで、開閉時はもちろん、外部との防音効果を得ることができますので、ドアやサッシの開閉音が気になるお部屋では効果が見込めます。

楽器を演奏される方には防音対策としては不十分ですが、ドアの隙間に貼ることで10㏈の消音効果があるとされています。 また、カーテンを防音効果のあるものに変えるのも一つの手です。 最近では遮光性能があるものも販売されていますので、光熱費の削減効果も得られそうです。

対応策③ 家具と家電を見直す

家具は、壁際に設置することで一定の防音効果を得ることができます。
また、家電も壁から5㎝程度離して設置することで、振動の伝わりを回避させることができます。 家具と家電の配置を掃除がてら見直すことでも、防音効果が期待できます。
また、家具と壁の間に段ボールや卵の空き紙パックを挟むことなどでも、消音効果があるとされています。 言わずもがなですが、テレビやステレオの音響は常識的な音量でお楽しみください。

最近では、イヤホン以外にも離れた場所で音を楽しめる家電がたくさん販売されています。
そのようなものをこの機会に導入するのもよいでしょう。

対応策④ 引っ越してしまう

お金がかかりますが、これが一番まっとうな解決方法ともいえます。
最終手段でもありますが、こういった手段が取れるということも、賃貸の良さではないでしょうか。

まとめ

賃貸物件では騒音トラブルがつきものです。 そのため、お部屋探しの段階から、そのようなトラブルにあわないように注意することが重要です。

騒音トラブルが起こりにくいお部屋として角部屋などが挙げられますが、決して騒音トラブルがなくなるわけではありませんので注意しましょう。 自分が音を出すかもしれないという視点をもって、賃貸物件での生活を営むことが重要です。 何かあればすぐに管理会社や家主さんに報告して相談しましょう。

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